コルポ建築設計事務所

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水野学のセンスは知識からはじまる

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グッドデザインカンパニー代表で、「くまもん」でも知られる水野学さんの本です。水野学さんの本の中で、この本がとても衝撃的でした。タイトル通りの、センスの話なのですが、どうもセンスというとキラリと光る「センス」というものがあるような感じがしますが、そういうことじゃないということを説明されている本です。
 
まさに、建築もいろんなセンスが必要とされる職業じゃないでしょうか。依頼いただいた方の予算配分もセンス次第ですし、要求される事柄のまとめ方もそうですし、もちろん、立ち上がってくる建物についてはまさにセンス次第で良くも悪くもなってきます。それが、知識からはじまるんだという認識は読むまでまったくありませんでした。
 
水野学さんは、センスとは誰にでも備わった身体能力と書いています。センスのよさはとはミステリアスなものでもないし、特別な人だけに備わった才能ではないと。それをどう育てているか、どう使っているか、どう磨いているかだいうことが書いてあります。
 
これを読んでから、住宅のことを考えると確かにセンスの悪い住宅に共通な事柄などが見えてきたりして、なるほどと実感することがありました。あいまいなセンスという言葉に対して、このような真摯な姿勢で取り組んでいるからこそ、いろいろなクリエーションがあるのだと思います。とても、論理的なセンスのお話がおもしろいので、ぜひ読んでみてください。

2014.12.27

どうする結露対策

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では、どうすれば結露を防ぐことができるのでしょうか。結露対策とちょっと検索するといろいろなグッズやアイテムが出てきます。上の写真もその中の断熱シートですが、こういうおしゃれな雰囲気のものもあるんですね。ただ、そういうものでできる対策は、やらないよりはいいでしょうけど、やったからといってもさほど状況は変わらないのではないでしょうか。
 
やはり、問題は根本の原因から取り除かなければなりません。当然、室内の水蒸気量を減らすことで結露の発生は抑えられるので、そうした生活を心がけるのが一番効果的ではないかと思います。では、どんな生活をしたら良いのかですが、簡単に実践できるのは、換気をすることです。窓をあけて換気でもいいですし、換気扇をまわして換気しても良いと思います。室内で発生している水蒸気を外に排出し、室外の乾いた空気を取り入れることで結露を防ぐことにつながります。ただ、どうしても冬場寒いため、なかなか換気をしようという気にならないので、結露がなかなかなくならないんですよね。今は、熱交換型換気扇といって、換気の際に捨てられてしまう室内の暖かさや涼しさを再利用(熱回収)しながら換気できる換気扇があるので、こういう設備を使うのも良いかもしれません。
 
もうひとつは、開放型暖房器具を使わないことです。これは石油スト-ブやガススト-ブなどのように室内で燃焼させる器具のことで、つかうほどたくさんの水蒸気が発生します。水蒸気を発生させない暖房器具は、温水や電気を使った輻射熱暖房、燃焼型でもその場で炎を発生させない密閉型暖房(室外で吸気換気をおこなう煙突付きガススト-ブなど)や、電気などの熱源を利用して燃焼させない暖房(電気スト-ブ、電気温風ファンヒ-タ-など)があります。もし、開放型暖房器具を使っている方は、違う暖房に変えると結露具合も変わってくると思います。
 
ということで、大きな原因を取り除く方法を書きましたが、住む環境をすぐ変えることはできないと思います。いろいろ暮らしながら試してみることで少しでも環境が良くなるかもしれないので、ぜひやってみてください。

2014.12.25

壁の中の結露とは?(内部結露)

内部結露
 
昨日は、日常よく見られる表面結露のことについて書きましたが、今日はその表面結露より問題になる、壁の中で起こる結露についてです。
 
一般にはあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、内部結露とは、壁の内部といった通常は見えない箇所で起きる現象のことをいいます。表面結露については、目に見えるために容易に判断できるのですが、この内部結露については、普段の生活では確認できないため、いつの間にか構造材が腐っていたり、表面結露と同様にカビの発生等も考えられます。
 
内部結露は、冬期において、室内の湿気が壁の仕上げ材などを通りぬけ、室内より乾燥している外気へと向かうことで発生します。壁の中は、室内側から屋外側へ向かって温度が下がっていきます。外へ向かう湿気は壁を通過する途中で冷やされて、露点に達し、そこで結露が生じます。
 
では、そのやっかいな内部結露を防ぐにはどうするのでしょうか。室内側の湿気が外気に向かうことで内部結露が生じるため、その湿気を外気に向かわせなければ防ぐことが可能になります。そのためには、断熱材の室内側にポリエチレンフィルムなどの防湿シートを設置します。(上部図参照)そうすることで、室内の湿気を防ぎながら、気密性も高めることができます。今では一般的になっている通気工法の通気層も湿気の排出を促すので有効ですね。
 
ちょっと、専門的ですが、壁の中でも結露が起こりうる、ということだけでも覚えていただければと思います。あとは、きちんと設計されていれば、心配いりませんから。

2014.12.24

結露の季節(表面結露)

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この写真は、我が家の今朝の窓の写真です。この現象を目にしたことがない方はおそらくいないと思われます。そうです、結露です。窓ガラスやサッシ、壁などの表面に発生する結露のことを表面結露と呼んでいます。
 
こうした表面結露が起こる原因としては、①室内の湿度②外気の温度③断熱性が関係しています。我が家のような開口部に見られる結露は、ガラスやサッシの断熱性能が低いため、温度が低くなりやすい場所です。そこに触れた空気が露点に達すると結露が生じるという具合です。
 
またよくあるのが、以下の図のようなケースではないでしょうか。
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リビングは暖房をしているのであたたかいのですが、北側のあまり使用しない納戸などの内装表面で結露が起きるパターンです。これも、外気温の低下に伴い、断熱性能が悪いと室内の表面温度が低くなり、露点に近づきやすくなってしまうために、結露が起きやすくなります。押入内部の結露等も基本的には、同じ考え方になります。
 
さらに、結露も現象としてはやっかいなのですが、結露はカビやダニの発生に深く関わっています。湿度が高くなると、当然カビが生えやすくなります。そのカビを餌としてダニの発生も増えていきます。これらの胞子や糞が人体に吸い込まれて、喘息やアトピーなどのアレルギーを引き起こす大きな要因となっているのです。なので、たかが結露と思いがちですが、なかなかあなどれないそんな季節なんです。
 
結露を防ぐには、断熱性の高い開口部にしたり、前室暖房によって各部屋の温度差を少なく抑えたりと、方法はあるのですが、あとから工事するのは非常に大変なので、最初からきちんと計画することが必要になります。結露を抑えることは、カビやダニの発生も抑えることになりますから、体の健康にもつながってきますね。

2014.12.23

付加断熱とは

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先日の研修会では、鶴岡・酒田を中心に家づくりをされているコスモホームさんの現場を見学させていただきました。見せていただいた現場は、壁の断熱材が250mmある高性能な住宅で、Q値も1.091W/㎡kという立派な仕様。このぐらいの仕様になると、柱の間にだけ断熱材を入れただけでは足りないので、さらに外側にも断熱材を入れるようになります。それが写真にある赤い色の断熱材ですね。こういう断熱材のことを付加断熱と呼んでいます。さらに付け加えた断熱材ということですね。こうすることで、家が厚着した状態になるのでよりあたたかい家になるという単純な仕組みです。
 
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上の写真は、付加断熱の下地を止めているビスの写真です。付加断熱の厚みが100~150mmぐらいになってくると、やはりこういう長いビスを使わないと止められないわけですね。私もこのビスを見るのは初めてでしたが、東日本パワーファスニング株式会社のパネリードⅡ+というビスだとおしえていただきました。ビスの長さも断熱材の厚みに合せて、80~200mmの長さがあり、付加断熱をする際は重要なビスになってきます。細かいところですが、こういう部分にどんなビスを使うかというのも大事なところです。

2014.12.22