コルポ建築設計事務所

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この木なんの木

クヌギ
 
この葉っぱを見て、なんの木かわかるでしょうか?ちょっと、僕はすぐにはわからず、帰ってきてから調べました。クヌギの木の葉っぱでした。薪目的に植えられる里山の木の代表的な樹木なんですね。
 
先日、見に行った敷地近くの木が、このクヌギの木だったんです。候補がいくつかある中で、この木が側にある敷地がいいなぁと感じました。街中の窮屈な敷地では、どうしても家の中へ中へと意識がいってしまいがちです。しかし、何か魅力がある敷地は、家に住むというよりは敷地に住むという感じに近づくのではないでしょうか。その良い景色を積極的に取り込むことで、より豊かに暮らせるような気がします。
 
木と同じように建築も大地に立ち上がってくるものとして何か共通のものがあるのかもしれません。木が一本でもあるお家と全然ないお家では、断然木があるお家のほうが、素敵に見えるはずです。なにか、お互いに高めあうというか、励まし合うというのか、そんな関係があるのかもしれないです。そんなことなど、いろいろ感じられた敷地確認になりました。
 

2015.01.31

花小路

花小路 四郎兵衛
 
家人が毎月読んでいるZERO★23。今月は花小路特集。自然に私も毎月眺めることになるのですが、昔よくおじゃましていたお店が載っていて、懐かしいやら、うれしいやら、申し訳ないやらの感情が沸いてくるのでした。
 
社会人になると、お酒を飲む機会がいろいろ増え、大学生の時までのお酒の飲み方とは少し違った飲み方を、みなさんが経験されると思います。そんないろいろな経験の中から、自分に似合う、自分らしい飲み方がつくられていくのではないでしょうか。以前勤めていた事務所の先輩と飲みに行くときに、まず行くところがこのお店でした。その先輩と二人の時もあれば、他の先輩が混ざることもあったりだったのですが、その先輩と飲むお酒はとてもおいしく感じられました。自分もそんな風に飲んでいきたいと思っていたんだと思います。
 
申し訳ないやらの感情は、このお店に行けなくなってしまったから、沸いてくるのでした。その先輩が体の調子を崩し、あっという間に一緒に飲めなくなってしまってから、どうしても足が向かなかくなっていました。本当は、行かないといけなかったと今でも思っています。行けば、変わらず迎えてくれたはずなんですが、行けなかったんです。それで、申し訳ないという気持ちにまたなりました。
 
でも、この特集を読んで、そろそろ行きたいなという気持ちも湧いてきました。いろんな人のいろんな想いが花小路にはきっと溢れているんでしょうね。
 

2015.01.30

鳥の餌台

餌台
 
誰かの食べかけのリンゴなんですが、誰の食べかけでしょうか?そうです、鳥の食べかけのリンゴです。何がきっかけだったのか思い出せませんが、冬にリンゴを外に置いておくようになって、何年か経ちます。そんな、冬のある日に事件は起こりました。リンゴをおいしく食べていたであろう、野鳥がネコにおそわれるという事件が。。。
 
その事件を目撃した家人のショックは、計り知れないものがあり、しばらくは冬の餌をあげるのをためらっていました。ですが、鳥も食料を探すのはたいへんだろうし、何より鳥がやってくるということが、とても楽しみになっていましたので、なんとかしたいと考えたのでした。そして、思いついたのが餌台、バードフィーダーでした。今までは、床というか地面においていたので、ネコにやすやすと狙われる状況になっていましたので、高いところで食べていれば、十分気づく余裕もあるだろうと思い、初のDIY作品と言えるべき、餌台をつくることにしました。
 
餌台
 
実際は、このような餌台の上に、置かれているリンゴの写真となります。施工精度がイマイチだったため多少ガタつくんですが、野鳥のたくましさに比べたら、なんの問題もありませんでした。そして、このような写真が撮れるということに、非常に満足しております。誰かのために、なにかをつくるというのは、それが鳥であっても、なにかうれしくなるものだと感じました。
 

2015.01.29

自然素材とは?天井編

葦ベニヤ
 
天井の場合は、基本的には壁編と同じように考えていただいてよいと思います。ただ、天井で使いたい素材もありますので、それを紹介させていただければと思います。写真は葦ベニヤという素材の天井材になります。あまり、聞きなれない言葉かもしれませんが、葦はあのイネ科ヨシ属の多年草の葦になります。「アシ」ともいうらしいのですが、「悪し」に通じるのを嫌って「ヨシ」と言われるようになったようです。
 
この素材は、僕が住宅を建てようとしていた10年程前に、建築家の横内敏人さんが手がけた住宅を雑誌で見かけてから、とても魅力を感じ使ってみたいと思った素材でした。普通は、和風建築の天井材として使う素材ですが、住宅のリビングなどに使われている写真をみると、和風すぎることなく、和風の雰囲気も感じられる空間が広がっているのが、とても魅力的に感じました。ですので、どんな感じになるのか、自分の家でも試してみたという次第です。寝室の天井に使ってみたのですが、なかなかの雰囲気です。ただ、葦に虫がわかないのか、いまだに少し疑問になりますが、たぶん大丈夫だと確信を得たような時期になりました。10年経ちますが、虫は降ってきません。この自然素材シリーズを考えていたら、まさしくこの天井材も自然素材だなと思い、こうして書いている次第です。
 
床・壁・天井と自然素材を見てきましたが、もっと部位ごとに考えられる自然素材はまだまだたくさんありますので、今後少しずつ不定期で書いていきたいと思います。住宅を考えるというのは、すごくたくさんの選択肢から、絞っていく作業でもあるんですよね。素材をいろいろ見ていて、そんなことも感じました。
 

2015.01.28

自然素材とは?壁編

壁
 
壁の場合も、無垢の板で仕上げられていれば、文句なしに自然素材を使っていると言えますね。また、先日紹介したJパネルを使用した壁であれば、自然素材でありながら構造の耐力壁としての機能も付加されることになります。ただ、床も壁も天井も無垢の板というのは、ちょっと木で囲まれすぎた印象になりますが。
 
一方、自然素材の仕上げ材については、多くの選択肢があります。昔から使われてきた素材としては、漆喰・聚楽壁・和紙などがあげられます。また、珪藻土の壁も最近ではよく見られるようになりました。わが家の壁も珪藻土の壁ですが、ひとつ珪藻土で気になるところが。それは、汚れた場合の処理がなかなか難しいところです。雑巾などで拭いてすぐ取れればいいのですが、残ってしまう確率も高く、そうなるとずっと汚れとして残ってしまいます。消すためには塗り直すしかなくなってしまうので、10年も経つとなかなか汚れも目立ってくるという、珪藻土の場合はそんな生活した実感も参考にしていただければと思います。
 
そして、一番多いと思われる壁紙の自然素材と言われるものはどんなものがあるでしょうか。ケナフというアフリカや東南アジアの亜熱帯で自生する植物を原料とする壁紙やウッドチップを利用した壁紙などがあります。中でも、オガファーザーやルナファーザーは、ウッドチップや再生紙からできている塗装用下地の壁紙になります。その壁紙を張った後で、ペンキで壁・天井を塗ります。この塗装は7~8回程可能で、長期間にわたり張り替える事なく使用できます。そのため、従来の壁紙のように張り替えによるゴミの発生が無く、長期間にわたり廃棄物の減量に貢献します。汚れた際も塗り替えることで手軽にキレイにもなり、模様替えもできるので、長く住み続けることを考えると、このクロスはとても優れたクロスではないでしょうか。(写真は建具に張ったルナファーザーです。)
 

2015.01.27