コルポ建築設計事務所

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自然素材とは?断熱材編

 
以前に3回程やっている自然素材とは?シリーズですが、床・壁・天井と表面の仕上材と言われる部分をやりましたので、今度は壁の内側に入って断熱材編です。自然素材の断熱材と呼ばれるものには、セルロースファイバーだったり、羊毛断熱材だったりとありますが、これからはこの断熱材がだんだん増えてくることになるんじゃないでしょうか。
 
ウッドファイバー
 
それが上のウッドファイバー(木質繊維断熱材)というものになります。最近は、山形でもペレットストーブの人気が高まっているようなんですが、その燃料となる木質ペレットは、丸太、樹皮、枝葉など木質バイオマスを原料につくられています。これらの原料は伐採したら植林するという循環を保っていれば、再生可能な資源です。そのペレットと同じように、ウッドファイバーは再生可能な木材を原料とした断熱材になります。
 
循環型の社会を考えれば、現在主流となっているガラス繊維や発泡樹脂による断熱材ではなく、地域循環型の木製繊維の断熱材へと徐々に切り替わっていくと思います。ただ、現在は北海道苫小牧市に工場を持つ株式会社木の繊維さんだけが製造しているので、これが全国各地でつくられるようになって、どんどん普及していってほしいです。
 
ファイバーウッド天井
 
上の写真は、秋田の西方さんによる住宅ですが、天井のストライプにみえる部分が、このウッドファイバー断熱材になります。こんな風に意匠的に工夫して使ったりできる利点もある素材です。ただ、現時点では、グラスウールにくらべると割高感はあるので、条件のなかで検討する必要はあると思います。でも、全部が木で囲まれていると想像すると、とても贅沢な感じもしますね。
 

2015.02.11

ペーパーウッド

ペーパーウッド
 
北海道の滝澤ベニヤさんのペーパーウッドという製品です。いわゆる合板と呼ばれているものですが、色のついた紙と白樺の間伐材を貼り合わせてあるので、その木口がとてもキレイなんです。ペーパーウッドは5シリーズ出ていまして、これはシリーズ3で一番落ち着いた印象の色合いになっています。
 
機会があったら、ぜひ使ってみたいと思っている素材のひとつです。これで家具とかつくってみたら、よい雰囲気になると思います。
 

2015.02.10

竹原義二のVILLA COZY

住宅建築 竹原義二特集
 
住宅建築という建築の雑誌があるのですが、その特集が僕の好きな竹原義二さんだったので買ってきて読んでいます。それで思い出したのが、NICHIHA SIDING AWARD2013住宅部門グランプリを受賞した「VILLA COZY」でした。いわゆる住宅の外壁に使用されるサイディングという素材はイメージが先行してしまっていることもあり、あまり設計事務所の手がける住宅では見たことがありませんでした。ですが、自分の好きな建築家がこのように3種類の窯業系サイディングを使用しているのを見て、ちょっと驚いたのを覚えています。
 
VILLA COZY
 
このような雰囲気の単身者向けの集合住宅になります。どうでしょうか?どうしても、マイナスのイメージになりがちなサイディングが、とてもよい雰囲気でまとめられており、この建物全体の魅力を増しているように思えます。こういう賃貸住宅があると、街の雰囲気はとてもよくなるのではないでしょうか。
 
VILLA COZY
 
外観だけでなく、ワンフロアに住戸が5戸あるのですが、それら5戸のプランはすべて異なっています。それぞれの方位にあったプランを考えた結果が住戸ごとに異なるプランでした。建物や部屋の魅力が増すと、住む人と貸す人双方に建物への愛着が生まれてくると思います。どうしても賃貸住宅というのは、同じような建物が多くなってしまいますが、こういう魅力のある建物が出てくれば、住む文化も少し変わっていくのではないでしょうか。
 

2015.02.09

こんなところにも

dameyodamedame

 
ありました。去年の流行語大賞を受賞したフレーズが。
早く出すのも、ダメダメ、だそうです。
何時だと早いのでしょう。。。
 

2015.02.08

ジェネリックプロダクトとは

ジェネリックプロダクト
セブンチェアという椅子をご存知でしょうか。デンマークの建築家アルネ・ヤコブセンの代表作の一つで、1955年、アントチェア(アリンコチェア)の後継モデルとして発表されました。僕が好きな椅子のひとつで座りごこちも、見た目も大好きで、家にも何脚かおいてあります。ということで、上の写真はセブンチェアなんですと、言いたいところなんですが、実は違う椅子です。
 
見た目はほとんどセブンチェアなんですが、これがジェネリックプロダクトというものです。ジェネリック医薬品というのは、一般的に聞くようになって馴染んできた感もありますが、ジェネリックプロダクトは同様の考え方でつくられたプロダクトのようです。つまり、デザインの版権の期限が切れた製品を、「ジェネリックプロダクト」という考え方のもとに再生産したものというわけです。なので、見た目はセブンチェアそっくりでも、お値段が1/2~1/3で購入できてしまいます。
 
薬ならば、効能が一緒ならいいやと割り切れますが、これが椅子になると僕はなかなか割り切れなく感じています。それがブランドの価値ということなのでしょうか。残念ながら、僕は実際にジェネリックプロダクトに触れていないので、実際に見て触れてどうなのかはわからないのですが、触れてみて違いがわかるなら選ばないでしょうけど、わからなかったらどうしようかと迷うかも知れないです。
 
しかし、何をするにも予算がついてまわるので、ひとつの選択肢としてこういうものがあるというのを頭に入れておいてもらえると、少し選択の幅が広がるのではないでしょうか。扱っているのはE-comfortという会社になります。ショールームが郡山にあるので、ささっと高速で行ってみれると思います。家具は触れてみないとわからないので、僕も行ってみたいと思います。
 

2015.02.07