コルポ建築設計事務所

Technology

HEAT20にG3登場


 
HEAT20にG3のグレードが登場するようですね。上の写真はHEAT20の平成30年度報告会 活動報告2『新水準等の提案:戸建・共同住宅の水準、開口部の最適設計』からの抜粋になります。
 
この提案で行くと山形市の4地域のG3グレードはUA値が0.23になるようです。このUA値クリアするのは相当厳しいですね。でも、その下の段の数値がQ値になるのですが、これが1.01とありますので、Q値のほうは割とクリアしやすいと思います。暖冷房の設備の検討はQ値で行いますので、そんなにUA値にこだわる必要があるのかなというのが個人的な感想です。何事も程々が大事ではないかと。
 
UA値をいたずらに上げる前に、夏の日射を室内に入れないためのシェードやブラインドを設置するほうが、UA値をあげていくよりも快適さには貢献すると思います。暴力的な暑さを前に庇云々で抵抗できなくなってると今年は痛切に感じました。

2019.08.21

サングッドⅡを試してみる


 
毎年ゴーヤでグリーンカーテンをつくり日射遮蔽をしていたのですが、今年は苗が出回っている時期に忙しかったこともあり、グリーンカーテンが間に合いませんでした。なので、今年は以前から気になっていた外付け遮熱ロールスクリーン「サングリッドⅡ」を試してみることにしました。写真の通り日中外から内部の様子はほとんど見えません。
 

 
ただし、内部から見ると上の写真のように外の様子を見ることができます。一番左がサングッドⅡのみ、その右側の隙間がなにも遮蔽物がない状態、さらにその右側はサングッドⅡと網戸が重なっている状況です。外から中側がほとんど見えなかったので、中からこのぐらい見えることにビックリしました。
 

 
上の絵はサングッドⅡのHPから転載させていただきましたが、日射熱を最大約80%カットできるようです。日射を遮るのは庇という考え方できましたが、昨今の暴力的なまでの暑さや地面からの照り返しを考えると庇をつくるよりこの外付け遮熱ロールスクリーンをつけたほうが良いような気がしてきました。
 

 
そして、本日午後2時ごろの室内外の気温が上の写真になります。わが家は築15年、私が今設計しているような高性能で高気密な住宅ではありませんが、これだけの気温差が生じました。これだけ温度が違うと、家の中がすごく涼しく感じます。性能の良い家ならば、その効果はもっと期待できると思います。
 
この外付け遮熱ロールスクリーン「サングリッドⅡ」は後付も可能ですので、ぜひみなさまも試してみてください。どこに頼んだらよいかわからないという方は、ご紹介もいたしますのでコンタクトよりご連絡いただければと思います。真夏はどのぐらいの効果になるのかも楽しみです。
 
ちなみにYKKAPのアウターシェードはこのサングッドⅡのOEM商品になるようです。

2019.06.14

APW511


 
2019年6月25日発売予定のAPW511。南面の採光開口を樹脂の最高幅の1.5間で考えていたのですが、このアルミ樹脂複合窓で2間で考えてもよいかもしれません。
 

 
障子の引き残しがなかったりして、細かい配慮もされていて嬉しい限り。硝子の性能も上げられるようですが、枠で結露しないかどうかですね。
 

2019.05.30

APW330 ジョイント窓


 
やっと樹脂窓でも連窓ができるようになりました。今までは樹脂窓では、上の写真のように同じ窓を4つ繋げたりというようなことが出来ませんでした。樹脂窓以外ではできていたので、当初樹脂窓を使い始めた時は少々戸惑いながら使っていましたが、それがYKKのAPW330では可能になります。APWを使い続けてきてよかったです。
 

 
繋げられる窓の数は最高でも4つまでとなっておりました。早速、今後の設計に活かしていきたいと思います。
 

 
また、いまのところ対応しているラインアップは上記の窓のみのようですが、今後増えていくことでしょう。YKK APのニュースリリースはこちらから。
 

2019.04.13

太陽熱温水器とは?

先日、打合せをしていた際に太陽熱を利用したシステムがあるんですねぇ、と言われハッとしてこの記事を書いています。どこに行っても太陽光発電という言葉は聞いた事があると思いますが、太陽熱を利用したシステムというものもあります。
 

 
上のイラストのように太陽のエネルギーを利用したシステムであるのは、太陽光発電と変わりません。
 

 
ですが、エネルギー効率のところを見てもらえるとわかると思いますが、結構違います。太陽熱を利用したシステムのほうが、断然効率がいいんです。設置に要する費用を見ても、太陽熱のシステムのほうが安くなります。ですが、電気に変換するわけではないので、住宅などでは基本的に給湯-お湯をつくること-がメインになります。
 

 
こういったものが屋根の上にあがっているのを見かけたことはありませんか?これが太陽熱温水器になります。自然循環式と言われるのがこのタイプです。
 

 
一方、こちらは太陽光パネルのような集熱タンクと貯湯タンクの組み合わせで構成される強制循環式と言われるタイプになります。
 

 
これは、つくられるお湯が屋根の上にないので、荷重の負担が自然循環式よりも軽減されるメリットもあります。
 
太陽エネルギーを利用する方法が太陽光発電だけでないことがなんとなく、おわかり頂けたでしょうか?当事務所では、まずは躯体の性能をあげて、家の中で使うエネルギーの量を少なくすることにお金をかけるべきだと考えております。さらに、予算に余裕があれば、太陽光発電より太陽熱温水器の利用を進めております。そのほうが安価で太陽エネルギーの恩恵を受けることができるので。そして、さらに予算があれば太陽光発電や蓄電池といったシステムをご提案いたしております。
 
なにぶん、どちらも機械ですので、まずは機械に頼らずに家の性能をあげることから。機械に頼るのは、その後で。
 

2018.08.20