YKK APさんが、12月から樹脂窓「APW330」「APW430」の窓種、サイズ別熱貫流率をウェブサイトで12月より公開しています。
上の文章を読んでなるほど、と思う人はそう多くないと思うので、そのことを少し説明したいと思います。まずは、今までとどう違うのかということですが、今までは窓の種類ごとの大まかな熱貫流率でした。つまり、引違い窓なら、2.17で、FIX窓なら1.96といった具合です。
熱の出入りを計算する際は、窓の大きさも住宅によっていろいろと変わってきます。ですが、今までは大きい窓も小さい窓も一緒の数値で計算していました。しかし、数値が公開されたことで、大き窓と小さい窓は個別に数値を入れて計算できるようになりました。つまり、より現実に近い数値での計算が可能になったと言えます。
設計者としては、より現実に近い計算がしたいと思いますので、それにメーカーが答えてくれたということになります。今のところ、窓の種類ごと大きさごとに熱貫流率を公開しているのは、YKK APさんだけなので、それだけ真摯に取り組んでいるということだと思います。
ちょっと、前まではそんな数値が出てくるなんて考えられませんでしたが、そういう情報を世の中が求めているということなんですね。それだけ、熱環境についての感心が高くなっているんだと思います。そういった細かい情報もしっかり活かして設計していかなければなりません。
※熱貫流率・・・熱の通りやすさ。室内外の空気温度に1度の差があるとき、1時間にに壁1㎡を通過する熱量。数字が小さくなるほど性能がよくなります。