コルポ建築設計事務所

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太陽光の活かし方

日射利用
 
太陽の光をどう活かしていくかは、高気密高断熱の住宅ではとても大切で、冬期間の暖房エネルギーにも大変影響してきます。ですので、太陽の光を設計にきちんと反映させることが必要です。
 
山形市の北緯を38度15分とした場合、南中角度は以下の式で求められます。
 
<夏至> h=90-38.25+23.4=75.15(度)
<冬至> h=90-38.25-23.4=28.35(度)
<春分・秋分> h=90-38.25=51.75(度)

 
このように、夏は高い位置から太陽が差し込み、冬は低い位置から差し込むことになります。夏の日差しを遮ってあげることで、冷房負荷は下がりますし、冬は日差しを入れることによって、暖房負荷を下げることになります。
 
上の図は、Casa Montañaの断面図になりますが、大きく南面に開けられた開口部は、冬の日射はきちんと取り込みますが、夏の日差しはきちんと遮るように考えてあることがわかると思います。なので、たとえば、外出する時など、できるだけカーテンを開けて外出していただければ、昼の間に太陽の熱を取り込んでおけるので、その後の夕方からの暖房エネルギーの軽減に役立つことになります。
 
こういうことは、今までのなんちゃって高気密高断熱では隙間も多くあるため、そのようにならないのですが、エコハウスやパッシブハウスと言われているようなレベルの住宅では、きちんとそういう管理ができるようになります。ですから、多少断熱材にお金がかかったとしても、その後のエネルギーの削減効果を考えると、充分もとがとれることになるはずです。そして、何よりエネルギーをより使わなくなることが、地球環境にとっても、お財布にとってもうれしいことです。
 

2015.02.04