コルポ建築設計事務所

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あけましておめでとうございます

今日から仕事始めとなります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
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お正月休み中に読もうと思って買ってあった本を読みました。東京大学准教授前先生の「エコハウスのウソ」です。とても濃い内容の本書ですが、新たな気持で確認しながら読むことができました。その中で非常に共感したのが、「なんちゃって省エネ基準住宅」という言葉でした。
 
この言葉が何のことをさしているかというと、H25年の断熱基準では気密性能を示す「相当隙間面積(C値)」の規定がなくなっています。つまり、断熱材さえ規定の厚みが入っていれば、良いということなんですね。ですが、気密のきちんととれていない住宅にいくら断熱材が入っていても、まったく有効に働いてはくれません。そういう基準の中で今の住宅がつくられているので、「なんちゃって省エネ基準住宅」という気密のしっかり確保できていない、断熱材だけが厚くなった住宅があふれてくるということ危惧した言葉になります。
 
せっかくお家を建ててあたたかい住宅になっていなかったということがないように、これから住宅をお考えの方は、ぜひ一度読まれることをおすすめします。そして、気密を確保することの重要性をご理解していただければと思いました。
 
今年も、デザインと性能のバランスをとりながら、あたたかいエコハウスの普及に少しでも貢献できるよう頑張って参りたいと思います。
 

2016.01.04

2015年 仕事納め

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本日が仕事納め。みはらしの家の現場は明日まで動いておりますので、明日現場に行ったりなどはありますが、一応区切りということで。師走らしく雪もちらちらと舞い始めておりますが、雪が降り始めるとやっぱり寒いです。冬になると痛感しますが、やっぱりしっかりあったかい家がいいですね。
 
今年もいろいろな方々とのご縁やご協力をいただいて、充実した1年になりました。来年も充実した年になるよう、努力して参りたいと思います。そして、しっかりあたたかく、省エネになるようなエコハウスの普及に地道に取り組んでいきます。
 
それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。
 
2016年は、1月4日から動き出したいと思います。
 

2015.12.29

みはらしの家 外部足場撤去

みはらしの家は外部足場も外れ、工事もいよいよ佳境に入って参りました。内部の仕上げもクライアントに決定していただいたので、あとは完成に向けて着々と工事を進めていくことになります。
 
みはらしの家 外部足場撤去
 
ここからはもっぱら内部工事になるんですが、きちんと断熱して気密が確保してある現場というのは、工事中の時点でも寒くないんです。これは体感しないとわからないと思いますが、クライアントにとってもあたたかい家は、冬工事を進める大工さんたちにとってもあたたかい作業しやすい家になっています。
 
みはらしの家 外部足場撤去
 
完成まであと少しですが、大工さんどうぞよろしくお願いします。
 

2015.12.21

先生が語る 病気にならないための家づくり

これから住宅を建てることを検討されている方には、ぜひ読んでいただきたい本の紹介。「先生が語る 病気にならないための家づくり」という本です。これまで、住環境と健康というのは、そんなに関係性があるとは考えられてきませんでしたが、最近は密接な関係性が明らかになってきております。これを読んでいただければ、その関係性が少しでも理解していただけるかと思います。
 
先生が語る 病気にならないための家づくり
 
例えば、家庭内の不慮の事故死は65歳以上の高齢者に集中しており、なかでも入浴事故や転倒転落といった住宅に起因する死者数が全体の半数を占めています。事故の背景を見ると、心疾患や脳血管疾患などの循環器疾患による死亡が多く、こうした事故は暖かい時期より、冬に増加する傾向があります。つまり住宅の「寒さ」が大きな原因になっているんです。
 
そういった住宅と健康の関係性が何人かのお医者さんから語られている本になります。家族が健康に暮らせる家づくりは非常に大切なことだと思いますので、どこで建てるにせよ、ぜひこの本をご一読されてから住宅の計画を進めてください。
 

2015.12.13

HEAT20 外皮性能グレード(2015年12月改定版)

12月8日に突然HEAT20の外皮性能グレードの改定版が発表されました。つい先日、このブログに少なくとも今後の住宅は、G2のグレードで施工していかないとと書いたところでしたが、もうワンランク性能をアップしていこうという提案になっています。
 
HEAT20 2015年12月改定版
 
HEAT20というのは、2020年を見据えた住宅の高断熱化をめざしているものですので、その基準が引き上げられたということは、できるだけ住宅については断熱していこうという意志の表明になると思います。断熱は予算の許す限り、できるだけしとけということでしょうか。2020年でも快適に過ごしていく住宅をつくるには、今のうちからこの推奨基準にできるだけ近いほうがよいということになります。
 
今回のG2基準をクリアするためには、多少予算がかかるので、まずは最低限G1基準をクリアするところからはじめたら良いと思います。その上で、予算が許せばG2基準を目指すという段取りになるのではないでしょうか。少し前に、書いたばかりで基準の改定がありましたので、あらためて書かせていただきました。
 
くわえて外皮の性能も大事ですが、それは気密性能を確保したうえでの話ですので、そのことも忘れないでいただきたいです。推奨基準には気密の話が出てきませんが、この基準はきちんと気密が確保されていることが大前提ですから。外皮性能が良くても、気密がしっかり確保できていないと、その性能は発揮できないんです。
 

2015.12.11